「ノルウェイの森」書評⑪~レイコさんの訪問の意味は?
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* 激しくネタバレしています。ご注意願います。
レイコさんは阿美寮を出て主人公の家を訪問します。そして「直子の葬式」をした後、主人公とレイコさんはセックスします。
このシーンの意味については既にいろいろな人が解説していますので、更に解説しても屋上屋を架すような気がしますが、とりあえず解説します。といっても新奇な解説がある訳ではありません。すいません。
村上春樹作品においては、セックスは象徴的な意味合いがあります。
1つは異界の扉を開くための通過儀礼です。
もう1つは赦しです。
レイコさんは、直子の服を着て主人公の元を訪れます。自分が許せない主人公に対して、レイコさんは「直子の葬式」を行い、その後主人公とセックスします。この時レイコさんに直子がのりうつっています。主人公はレイコさんを通じ直子と交わります。そして、直子の赦しを主人公は受けます。
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