謎解き 村上春樹(感想・考察・書評)    (ネタバレあり)

村上春樹作品の謎解き(感想・考察・書評)(ネタバレあり)

2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「スプートニクの恋人」書評②~「欠落部分」を想像する

(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページ(「スプートニクの恋人」書評①)に戻る) *激しくネタバレしています。「ねじまき鳥クロニクル」への言及があります。 それでは、今回はこの小説の「欠落部分」は…

「スプートニクの恋人」書評①

(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページ(「ねじまき鳥クロニクル」書評 目次)に戻る) *激しくネタバレしています。「ノルウェイの森」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」への言及がありま…

「ねじまき鳥クロニクル」書評 目次

(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) *激しくネタバレしています。ご注意願います。 ☆「ねじまき鳥クロニクル」書評 目次 書評① 1.妻が去る2.無意識世界の戦場・井戸3.ねじ緩め鳥(ボリス・ワタヤノボル)4.…

「ねじまき鳥クロニクル」書評⑥

(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページに戻る) *激しくネタバレしています。ご注意願います。 18.暴力、根源的な悪との対決 208号室で主人公が殴り殺したのは、「悪」そのものであって「ワタヤノ…

「ねじまき鳥クロニクル」書評⑤

(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページに戻る) *激しくネタバレしています。ご注意願います。 15.「ねじまき鳥クロニクル」、シナモン、語り部 この小説の第3部でこの物語は、シナモンによって語ら…

「ねじまき鳥クロニクル」書評④

(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページに戻る) *激しくネタバレしています。ご注意願います。 13.加納マルタ・クレタ ① 加納マルタとクレタは同一人物 加納マルタとクレタは主人公の前にどちらか一方…

「ねじまき鳥クロニクル」書評③

(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページに戻る) *激しくネタバレしています。ご注意願います。 9.顔のない男 「顔のない男」は無意識における主人公の人格です。ロビーの人間は「ワタヤノボル」の味方…

「ねじまき鳥クロニクル」書評②

(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページに戻る) *激しくネタバレしています。ご注意願います。 5.猫(ワタヤノボル⇒サワラ) 猫の失踪が、この小説のはじまりであり全ての問題のきっかけになっています…

「ねじまき鳥クロニクル」書評①

(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページに戻る) *激しくネタバレしています。ご注意願います。(「羊をめぐる冒険」に対する言及があります。) それでは、「ねじまき鳥クロニクル」の書評をはじめます。…

「国境の南の南、太陽の西の西」

(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (「国境の南、太陽の西」書評)はこちらをご覧ください。 (以下は、村上春樹「国境の南、太陽の西」の「誰かがやってきて、背中にそっと手を置くまで、僕はずっとそんな海のこ…